今年で五回目となる大会、今年もこの日を待っていた。
毎年のことだが一回戦から名勝負の目白押し、全試合が熱き戦いだった。
A~Dブロック予選と決勝トーナメント合わせて6時間を超える長丁場、
見るだけでも大変と思われたが気付けば完走していた…盆でよかった。
観戦を終え、結末を見届け、感じたことや印象に残ったことを書き記す。
1.栄光の落日上位入賞常連の強豪プレイヤーが続々と早々に敗退。
目を疑うような光景にショックを受けたことは事実だが、
果たしてこの事態を波乱や番狂わせと呼んでいいものか。
いつだって勝負は水物、やってみなくちゃ分からない、
分からないからやってみるのが対戦格闘ゲームの本質だったはずだ。
名の知れた選手と当たった際の緊張感、
試合を優勢に進めているときほど心にのしかかる重圧と不安、
それらを撥ね退けてもぎ取った勝利は間違いなく実力の賜物。
世界大会出場者であるならば、誰もが優勝候補なのだから。
そして一切の救済措置は用意されず一度負けたらそこで終わり、
そんな一発勝負もまた世界大会の妙味醍醐味、来年のリベンジに期待。
2.掛け持ちの憂鬱実況と選手の兼任、AKIRA氏の負担がその体躯よりでかすぎ問題。
店員さんなのでそれに加えて運営の仕事までこなされてるわけだし、
対戦において相当のハンデになっているのは誰の目にも明らかであろう。
ずっと実況しっぱなしの直後に自分の試合が始まる切り替えの大変さ、
せめて一、二戦ぐらい前から他の有識者に代わってもらえないものか。
去年の大会で準優勝まで行って今年こそは…と見込まれていただけに、
数年来付き纏っていた疑問符が今回の結果で表面化したように思えた。
しかし敗れた次の試合を冷静に実況してるのが最高にかっこよかった!
合流するや否や豪快に笑い飛ばす池田店長の明るい態度にも救われた、
企画を取り仕切る側に立つプロフェッショナルの姿がそこにあった。
3.闇の王者誕生稀代のヒールは時として稀代のエンターテイナーへと姿を変える。
ある意味これ以上に盛り上がる決勝カードはなかったかもしれない。
ここまで勝ち上がってきたこの男がここで倒されることを誰もが望んだ、
ステージ選択権を賭けた運命のじゃんけんをこの男が制したその瞬間、
まさかこの大舞台であのクソムーブ発動が、連発が確定してしまった。
体力リードしてからのライン移動で逃げまくり&迎撃戦法、
会場の熱気も真夏の酷暑も一気に吹き飛ばす激寒テコンドー、
あるいはガロスペをプレイするだけで温暖化を止められる唯一の人間。
だが別に反則行為ではないし、勝利のためなら何でもやって当たり前、
信じたスタイルを最後まで貫き通すその精神力は紛れもなく超一流。
ライン移動に頼った強さではないしそれだけで勝てるゲームでもない、
1ラインで戦っても滅法強いしそれがまたムカつくけどな、
兎にも角にも今大会を制し最強の称号を手にしたのは与作選手、
初優勝おめでとうございます!○ね!
終わりにかくして2019年の夏祭りは幕を閉じた。
記念すべき令和初の大会は新勢力が頭角を現す、
まさに新時代の到来を象徴するような最終結果となった。
果たして彼らは次の大会でも暴れ回り世代交代を実現するのか、
それとも古豪が意地を見せつけ返り咲くのか、
そして誰が奴をトップの座から引きずり下ろしてくれるのか、
早くも2020年世界大会の開催を楽しみにしている。
アーケードでの稼働開始から26年を経た今も現役で遊ばれ、愛され、
未だ進化を止めない不朽の名作に情熱を以て挑み続ける歴戦の猛者たち。
日本中から集いし狼に決戦の機会を提供する聖地ミカド、
願わくばこの幸せな空間がどうか末永く在らんことを。
今年も素晴らしい戦いだった、最初から最後まで面白かった、
運営各位と参加者の皆様本当にありがとうございました!!
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